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コラム

インカの野積み崩し②「対義語番外編」

追加です。

抹殺された例の手帳の中身をもう少しお見せしたいと思います。

若気の至りとも言えるような、また、脳細胞が密度の変化なく少し腫れたような、さらに、研修医に特有ともいえる一時的な五月病のような、完全に世の中をなめた文章が解読不能状態で沢山ありました。

 

銀座の歌舞伎座で、大向こうを聞いた後なのでしょうか?

男は誰でも、日本一と呼ばれてみたい。

高橋みテェになりテェなと、言われてみたい。

 

有名人とでも会ったのでしょうか?、

画力が強くなりたい。その内に髭でもはやすか!

 

何か嫌なことがあったのでしょうか?、

この数日は、暑すぎ濃すぎ、アツクルシイ。

育ちが良いってことは、一緒にいても、不愉快にさせないこと。

日本を明るくしてみたい。

 

何か良いことがあったのでしょうか?、

朝起きて、そして寝る直前がとっても好きです。

運をばらまくことって、楽しいよ~。

思わず、はにかんでしまった。

 

よく、わかりません…?

それが、パッションさ!

今、青春ど真ん中さ!

桃井かおりは好きです。でも本当は、秋吉久美子がもっと好きです。

 

恐らく、その当時の若輩的対義語考察真っただ中の文章だろうと思いますが、完全に意味不明です。

でもまあ、そんな時って若い時にはありますよね(…あるわけ無いか!)

 

さてさて、研修医のあの頃の精神状態を、医師らしく説明かつ表現することはとても困難です。

でも、小児心臓外科医としての最も大事な研修時期を、ここ榊原で過ごすことができたからこそ、こういう文章もあるのだろうと申し上げて、無理くり結論としたいと思います。

「とにかく勉強して、遊んでいるだけでいい」という極めて「対義語的な教育方針」の賜物と考えて頂ければ幸いです。

 

昔々、「何でもOK」という言葉をぞんざいに使っていましたら、ある大阪のオッチャンに随分褒められた思い出があります。

まあ、そういうことも世の中たまにあることですので…、今回も何卒ご容赦の程、お願いいたします。

 

若手の皆さん、僭越ですが、偉くなるまでのもうしばらくの間、最も大事な(…と思われる)対義語的生活、

是非ぞんぶんに満喫して下さい。

 

それでは皆さん、またお会いしましょう。

数年前の2月夕刻です。

榊原記念病院は、「2月with雪景色」っていうのが一番きれいだと思います。

この温暖化、来年も見ることができるでしょうか?