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コラム

送別の儀 その二

送別の儀における、贈呈品目録です

  • 高級日本酒 四合瓶 1本
  • 高級お猪口(漆塗り) 2杯
  • 高級万年筆 1管
  • 高級似顔絵 1幅
  • 高級薔薇(ピンク) 1束
  • 高級な感謝の気持ち 約35個

榊原記念病院への入職以来、ようやく送別される側に立てたこと、極めて感慨深い心境となりました。
しかも、頂いた贈呈品は、今まで小生が贈ってきた品々とは異なり、すべてが一級品であります。
(…贈答という言葉は、季節の行事や冠婚葬祭で人に品物を与えることで、お返しが発生することが多いことを意味します。一方、贈呈という言葉は、記念として花束や品物を人に与えることで、もらいっぱなしが多いことを意味します。今回の送別の儀は、当然後者のはずです…)。
(…ところで、人の気持ちって、”○個”と数えるのでしょうか?…)

儀お開き後、早速帰宅して祝宅飲みの準備にかかろうと思いました…。
しかし…、本日は、まだまだ帰宅できません。
定年後、初めての手術が待っているのです。走って8時45分開始の手術室へ向かいました。
実は、多くの先輩後輩方々のご厚情を頂き、この4月1日から、外科の特命副院長として、華々しく再デビューすることに相なったのであります。
少しだけパラレルワールドと輪廻を意識してしまいますが、まあ要は、そして、最も簡単に言えば、しばらくそのままということです(…そりゃあ、金一封も出ないな…)。
従って、今回のこのような送別の儀、全くもって涙と感傷いうものはございませんでした(少しは期待していたのです…。手術室の某副師長さんは、何が楽しかったのか、最初から最後まで無意味に大笑いしていました…)。

それにしても、送別の儀直後の定年後初めての手術、しかもそれが何となんと4月1日ときたもんだ。
神さまも、なかなか粋なことをやってくれます。
確かに今まで、自分自身に対しても、また、仲間の皆さんに対しても、”他生の若作り&エイプリルフール的外科医”を演じてきましたので、まあこれも運命かと諦めております。
「永遠のエイプリルフール」との称号を頂きました。

続きます。

※それはそれは昔々のことですが、新宿時代(正確には代々木時代)、歌舞伎町某居酒屋の女将さんに、
「小児心臓外科医の中で、薔薇を持たせたら日本一!恐らく多分…」と言われたことがありました。
それ以来の薔薇の花束でした。