Doctor Blog

コラム

送別の儀 その一

読者の皆さま、お待たせ致しました。「貴方と私の妄想アワー」が帰ってまいりました。
本日は令和3年4月1日、春真っ盛りです。
長い間の無沙汰、大変申し訳ございませんでした。

前年度3月中は、年休を消化しなければ罰金を課すという厳命もあり、手術日以外の日に少しだけお休みを頂戴しました。(心がポキっと折れたわけでは決してございません)
しかし、心臓外科医の悲しい性と申しますか、何をするでもなく、ただただ自分探しの時間を無為に過ごしたにすぎません。
広報にブログ入稿をせっつかれながらの、”時間を持て余す”という生まれて初めての感覚、ある意味至福と言いますか…、それともある意味Holicと申しますか…。
病院近くの桜並木では、妖精たちが楽しそうに翔びまくっておりました。

さてさて、この新年度は榊原記念病院にお世話になって40年目という節目の年…、なんともはや(速)!
実を言いますと、3月いっぱいで定年を迎えたのであります。
読者の皆さま方が既にご想像もしくはご妄想してらっしゃるように、この39年という年月、多少の紆余曲折や多分なる性格の屈折変遷はもちろんありましたし、また、おちょやん、もしくは、おしん的に踏ん張ったことも多々ありました。
良くも悪くも、よくぞまあこれだけ、同じところに長く住み着いたもんだと、自分で自分を誉めてしまいます。

まあ、そんな感じの、何やかんやのドタバタの弥生月間だったものですから、榊原記念病院の皆さんへの別れのご挨拶は、定年後の翌日、本日の朝になってしまいまして、晴れて「送別の儀」を執り行って頂いたのであります。(実はほんの少しだけ感傷的になっておりました…、ヒロシ風に右斜め下を眺める心持ちです。何故か涙は出ませんでした)

もちろん、このCOVID19まん延のさなか、もちろん胴上げなんぞしてはいけません。お酒を酌み交わすことも相成りません。もちろん、ハグは絶対禁忌です。そして、誠に残念ながら、病院からの感謝状や金一封は、餅のロンのこと一切ありませんでした。(ずいぶん期待しておりました…)

朝8時30分、工事中の病院食堂の一区画、ガチガチソーシャルディスタンスの送別の儀、なんと約5分半で、目出度くお開きとなった次第です。

続きます。

調布・府中の端境にある桜並木です。